競走馬は皆、これに出て勝つ為に生まれてきたともいうべき3歳クラシック(春から秋にかけてのGI3つとステップレースを含む一連の3歳限定戦)!
牝馬第一弾、桜花賞に続いて牡馬の第一弾皐月賞。
桜花賞の時は絶対本命のハープスターがいましたけど牡馬の方は混戦だったんです。
一番人気に押されたのはエリザベス女王杯(G1)含む重賞4勝のトゥザビクトリーを母に持ち、兄は重賞5勝のトゥザクローリーというトゥザワールド。
他にも2歳唯一のGIを勝ったアジアエクスプレス…
そんな中、優勝は父にフジキセキを持つ二番人気のイスラボニータ。
これが、またいいレースだったんですよ。
直線で一瞬ラストスパートの伸びがが鈍って横並びになってムチの叩き合いになったんだけど、そっからもう一段加速して…ねじ伏せたんですよ!
思わず見てて「イスラ行け!がんばれ!」って言っちゃったですよ。
普段は黙ってみてることが多いんですけど。
これがイスラボニータ
で、これがイスラボニータ。くりっとした目でかわいいですよね(´ω`)ノシ
このイスラのお父さんというのは大種牡馬サンデーサイレンスが日本にやってきた初年度産駒(最初の年の種付けで生まれた産駒=子供という意味)フジキセキなんですが、
これが強い上、額に星をひとつ付けた「漆黒のベルベット」みたいな皮膚の品のある美形だったんですよ。
で、イスラが出走しなかった年末の現2歳G1朝日杯3歳ステークス(現朝日杯フューチュリティステークス)を勝ち、年が明けて春先の皐月賞前哨戦、弥生賞まで後のダービー馬や重賞勝ち馬を下しながら無敗の4連勝をしていざ本番の優勝候補一番手…!
ってところで足を痛めて皐月賞前に引退してしまったんです…。
でも、個人的には今でもあの世代で1番強かったのはフジキセキだと思っているので、種牡馬(しゅぼば=種馬のこと)になってから子供たちが走り出してみると、大物を一頭出すというよりかはアベレージ型で娘の方が活躍馬が多かったり、 短めの距離が得意だったり、ダート(砂コース)の方が向いてたり(日本では同じG1でもダートより芝コースの方が権威がある)と、
お願い、一頭で良いからなんとかクラシック勝てる馬を…!という感じだったんですよね。
ハズレが少なく走る馬は出すし、たまに中々の大物はいる、十分種馬としては成功してるんだけど…。
なかなか芝で自身の走ることができなかった3歳クラシックを勝てる馬が出ないまま、92年生まれのフジキセキも今年で22歳。
人間に換算すると70過ぎのおじいちゃんです。
そして去年からは腰痛で種付けしてなかった、と。
フジキセキが果たせなかった皐月賞勝利
もはやこれまでか…!ってとこでイスラボニータが出てきたんです。
2歳のデビュー戦の走りっぷりの評価が高い馬でしたが、マイラー(1マイル=1600m前後を得意とする)ぽいから皐月賞の2000mはスタミナが持たない説もあったんですが、見事素晴らしい勝ち方で父の走れなかった皐月賞で優勝!
本当に嬉しかった。
長男の面目躍如ですよ。(サンデーサイレンスの初年度産駒であること、初めてG1勝ちをプレゼントしたり、早期引退により最初の後継種牡馬になったから何となく長男イメージ)
これが競馬の楽しみの一つと挙げる人の多い「応援してた馬の子供をまた応援する」というやつで。場合によっては騎手や調教師も一緒だったりなんかするので、さらに人間のドラマまでプラスされて…ね、競馬って面白いと思いませんか?(*´ω`*)ノシ
さて、イスラにはこの先、ダービー、秋の菊花賞と戦いは続くけど、おいさん応援するからね!
そしてフジキセキ、腰痛なんて他人事じゃないので身体大事にして長生きしてほしいです(*´ω`*)
ではまた